耳鳴りと難聴
更新日:2024.03.12
ストレスと突発性難聴は関係ある?仕事への影響についても解説
ストレスと突発性難聴は関係ある?治すためにやってはいけないことはある?仕事への影響は?…このような疑問を抱いたことがあるのではないでしょうか?
今回はそのような読者に向けて、突発性難聴の症状や原因、治療法や対処法、ストレスと関係があるか、仕事はどうするべきか、補聴器によって治るかについて解説していきます。
目次
突発性難聴とは?
突発性難聴とは、何の前触れもなく音が聞こえにくくなる病気のことです。
「昨日までは聞こえていたのに、朝起きたら聞こえなくなっていた」といったようなケースがよく見られます。
突発性難聴の前兆は、耳が詰まった感じがする、音が二重に聞こえる、音が響くなどです。
40代以上に多いとされていますが、若い人でも発症することがあり、30代で発症した事例も多数報告されています。
突発性難聴の症状
突発性難聴の症状の特徴として、以下の3つが挙げられます。
・急に発症する
・片耳だけに発症する(両耳に発症するのは珍しい)
・耳鳴りやめまい、吐き気を伴うこともある
程度は人によってばらばらです。
「いつもより少し耳が遠い」状態の人もいれば、「具合が悪くほとんどなにも聞こえない」状態の人もいます。
一部の音域のみが聞こえなくなる人もいます。
突発性難聴の原因
突発性難聴では、耳の奥にある蝸牛という器官に何らかの障害が生じることで、音が聞こえなくなると言われています。
考えられている原因は、ウィルス感染と内耳循環障害です。
突発性難聴では再発がほとんどなく、発症前に風邪を引いていた事例が多いことから、ウィルス性の疾患ではないかと言われています。
しかし、どのウィルスが発症の原因となっているかはわかっていません。
また、内耳循環障害においては、突発性難聴の治療に血液の循環をよくする薬が有効であることから、血流障害が耳の問題を引き起こしているのではないかと言われています。
いずれにしろ、突発性難聴の原因ははっきりとはわかっていません。さまざまな要因が重なって起きているとも言われており、その判別は困難です。
ストレスが原因となるのか
突発性難聴は健康な人が発症することも多く、最近ではストレスが溜まった人もかかりやすいと考えられています。
具体的には、疲労や睡眠不足、不規則な生活、精神的ストレスなどです。
事実、突発性難聴になった人に話を聞くと、「生活習慣が乱れていた」「仕事が忙しかった」「健康的な食事をしていなかった」などと言う人がとても多いです。
詳しいメカニズムはわかっていませんが、ストレスが溜まることによって自律神経がバランスを崩し、耳の血流障害を起こすのではないかと考えられています。
突発性難聴の治療
突発性難聴の治療はとにかくスピードが大事です。
治療が遅れると聴力が固定されてしまい、もとに戻すのが難しくなってしまいます。
できるだけ早く病院に行くようにしましょう。
(症状を自覚してから48時間以内に治療を開始すれば治る確率が高くなり、それよりも遅くなればなるほど治りづらくなります。)
治療は薬物療法が中心で、ウィルスに対抗するための副腎皮質ステロイドや、内耳の血流を良くする循環改善薬が用いられます。
末梢神経の障害を改善するために、ビタミン剤などが用いられることもあります。
突発性難聴と診断されたとき、薬を使うことはもちろん、安静にすることが何よりも大切です。
軽症の場合は通院治療で済むますが、症状によっては入院が必要となることもあります。
補聴器の使用
突発性難聴になった人のうち、薬物療法で完治するのは30%ほどと言われています。
これは上で述べた通り、治療が遅れると聴力が固定されてしまうからです。
では、残りの70%に全く効果がないのかというと、そういうわけではありません。
30〜50%は完全治癒ではないものの聴力の改善が見られ、残りの20〜30%は薬を飲んだとしても聴力の改善は見込めません。
つまり、たとえ薬物療法を行ったとしても、70%の方は完全に治癒することはないということです。
その70%の人の聴力をサポートするための有効な解決手段が、補聴器の使用です。
ある程度の難聴であれば、補聴器によって聞こえの改善効果が見込めます。補聴器について詳しくは以下のリンクより。
補聴器とは?正しい選び方や相場価格、購入するタイミングも解説
仕事はどうするか
突発性難聴の診断を受けたら、まず職場に伝えましょう。
場合によっては入院しなければいけないこともあるため、業務の調整などについてしっかり相談することを勧めます。
症状が軽い場合、ついつい仕事をしながら治療ができると思ってしまうかもしれません。
しかし、たとえ症状が軽くても油断は禁物です。安静にしないことで症状が悪化するケースはたくさんあります。
先ほども述べましたが、突発性難聴を治すうえで最も大切なことは、心身ともに安静にすることです。
これ以上負荷をかけてはいけません。
仕事よりもまずは治療に専念するようにしましょう。
そのためにも、上司や同僚と十分にコミュニケーションを取るようにしましょう。
対策・対処法
突発性難聴になった場合、その後も耳が聞こえづらくなってしまうこともあります。
しかし、難聴は片耳だけの場合が多く、今まで通りの生活や仕事をすることも可能です。
以下で難聴が残った場合の対策・対処法を紹介します。
日常生活における対策・対処法
・生活リズムを整える
・気晴らしの時間を設ける
・大きな声で話してもらう
・聞こえる方の耳に向けて話してもらう
・静かな環境で会話する
・補聴器をつける
職場における対策・対処法
・静かな席に移る
・会議の内容を要約してもらう
・会議で座席の位置を調整する
・大事なことはメールなどの文書で伝えてもらう
・専門のツールを活用する
・補聴器をつける
これ以外にも生活を楽にしてくれる対策・対処法はたくさんあります。
周りと相談しながら、自身に合った生活上の工夫をしていきましょう。
周囲のサポート
突発性難聴に限らず、難聴は目に見えない障害であるため、誤解されてしまうことが多いです。
周囲からの理解を得ることができなく、窮屈な思いをしてしまうこともあります。
そのような状況を避けるためにも、周りの人に自身の症状を説明し、サポートを求めるようにしましょう。
まずは家族など身近な人からでも良いです。
また、周りの人も想像力を働かせ、難聴である人の症状や悩みへの理解を深めるようにしましょう。
そして、適切な配慮やサポートを行うことを心がけましょう。
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調整方法はご自身のスマートフォンを使って行う方法と、専用の調整リモコンを使って行う方法の2種類(併用可)から選ぶことができます。
補聴器や集音器を使った新しい聞こえ方に妥協したくないという方にもおすすめの製品となっています。
まとめ
突発性難聴になった場合、すぐに耳鼻科を受信しましょう。
1日でもはやく治療を受け、安静に努めることが大切です。
家族や職場の方と相談し、まずは病気を治すことを優先させてください。
また、仮に難聴が残ってしまったとしても、できる対処法はたくさんあります。
周りのサポートを得ながら、ストレスフリーな生活を送るようにしましょう。