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耳鳴りと難聴

更新日:2024.02.16

風邪による耳鳴りの特徴とは?中耳炎の可能性も

風邪による耳鳴りの特徴とは?中耳炎の可能性も

止まらない鼻水やのどの痛み、咳や発熱など、風邪の症状だけでも辛いのに、耳鳴りまで加わると心配になってしまうものです。
ここでは、どのような風邪の時に耳鳴りが起きるのか、また、中耳炎の種類ごとの耳鳴りの有無についてもご紹介します。  

耳鳴りはどんなときに起きる?

耳鳴りは、外耳から脳へと音が伝わるルートの途中で、何らかの障害が起きた時、音の聞こえを補おうと脳が感度を上げようとすることによって発症することがあります。
脳が感度をあげると、通常は気にならないささいな音も増幅されて脳に伝わるため、耳鳴りを感じるのです。

その他、コンサートやヘッドホンで大きな音を聞いたり、飛行機や台風での気圧の影響を受けたりなど、耳鳴りが発生する理由は様々ですが、その多くが難聴を伴うことが分かっています。  

風邪のときに起きる耳鳴り 

風邪をひくと耳の調子が悪くなるという方は珍しくありません。
風邪を引くと鼻水が出るので、鼻を何度もかんでいるうちに鼻と耳をつなぐ細い管状の「耳管」に炎症が生じてしまうことがあります。
耳管は唾液を飲み込んだり、あくびをしたりする時に開き、耳の中の気圧差を調整する役割を担っています。
ここの炎症が原因で、耳鳴りや耳閉感が起こることもあるのです。

また、風邪をこじらせたり、鼻水がたまったりすることで、鼻の奥と鼓膜の奥にある「中耳」にウィルスや最近が侵入することもあります。
そこに膿がたまることで急性中耳炎となり、耳鳴りのほか、耳の痛みや熱を伴うこともあります。
中耳炎は初期に適切な治療を行うことが大切で、慢性化すると症状が重くなる傾向があります。  

注意したい中耳炎の種類

一般的に中耳の炎症を中耳炎と呼びますが、中耳炎にも様々な種類があります。

急性中耳炎

特徴

風邪をひいたときに発熱があり、耳が痛くなった場合は、急性中耳炎を引き起こしている可能性があります。
これは、風邪をひいて鼻水が多量に出る時、鼻腔の炎症が耳管から中耳にまで及ぶことが原因とされています。

鼓膜の奥でウィルスによる膿みがたまることで、中には鼓膜が破れて耳垂れが出ることもあります。
子供に多く、鼻炎や咽頭炎を起こした時に発症する傾向にあります。
鼻を強くかんでしまうと引き起こされやすいため、鼻をかむときはあまり力まないことが大切です。

対処法

化膿止めの抗生物質、痛み止め、抗ヒスタミン剤などを処方。
入浴や運動はせず、痛い耳を上にして寝るようにしましょう。

滲出性中耳炎

特徴

風邪をひいて急性中耳炎にかかった後や、鼻炎で鼻水がつまっていたりのどが痛かったりすると、鼓膜の内側の「中耳腔」で炎症が慢性化してしまうことがあります。
すると中耳に滲出液がたまってしまい、鼓膜の動きが悪くなるため、耳鳴り、耳閉感、難聴、自分の声が響くといった症状が起こります。
子どもに多いとされていますが、アレルギー体質や副鼻腔炎の方はどの世代でもかかりやすい症状です。
痛みがないために放置しがちですが、他の症状へ移行する可能性もあるため注意が必要です。

対処法

薬物療法で改善しない場合は鼓膜を切開して内耳の浸出液を取り除きます。
慢性化すると難聴や耳鳴りを引き起こす恐れもあるため、早い治療が大切です。

慢性化膿性中耳炎

特徴

風邪によって耳管からウィルスに感染すると急性中耳炎になりますが、鼓膜に穴が開いたままの状態になるのが「慢性中耳炎」です。
主な症状に、耳鳴り、耳だれ、難聴があります。
放置しておくと感音難聴が進行、めまいや耳鳴りも現れるようになります。

対処法

細菌検査をし、抗生剤を投薬する。
ただ、放置しておくと重症化し、鼓膜の穴を閉じるために手術が必要になることもある。

真珠腫性中耳炎

特徴

骨を溶かす性質の真珠腫という塊が内耳にでき、徐々に大きさが大きくなります。
症状の進行に伴い高度な難聴や耳鳴りが生じたり、めまいや吐き気、耳だれが起きます。
顔面神経に障害が出ると顔面神経麻痺が出たり、髄膜炎を起こすこともあります。

対処法

症状の進行が早く進むため、手術が行われます。
治療を早く始めることが聴力の保持につながりますので、早期発見が重要です。

癒着性中耳炎

特徴

鼓膜に穴はあかず、中耳の奥に鼓膜が癒着するため、鼓膜が振動しづらくなり難聴や耳鳴りの症状が生じます。
進行すると、真珠腫性中耳炎に移行することがあります。

対処法

薬物療法と併せて、聴力を回復させるために鼓膜の再建手術を行うこともあります。

耳管機能不全とは?

中耳炎と紛らわしいのが耳管機能不全です。
耳管狭窄症と耳管開放症の二つを合わせて耳管機能不全といいます。

風邪・のどの炎症が原因の「耳管狭窄症」

特徴

風邪が原因でのどや鼻に炎症が生じて粘膜が腫れると、耳と鼻をつなぐ「耳管」が腫れて狭くなったり、詰まったりすることで起きる病気です。
耳管は耳の気圧を調整することで鼓膜を張る役割を担っていますが、この働きがにぶくなることで鼓膜が常に引っ張られた状態になり、音の振動を正しく伝えづらくなります。

この状態を耳管狭窄症とい、耳鳴りや特に低音域の難聴、耳閉感、自分の声が大きく聞こえる(自声強調)といった症状が現れます。
まれに上咽頭ガンや扁桃腺の腫れが原因であることもあるため、早期の受診で診断を受けることが重要です。

対処法

原因となっている風邪の諸症状を治すことが第一で、炎症を取り除く薬を服用します。
悪化している場合は、耳管通気法という耳管に空気を送る治療も行われます。

ダイエットが原因にもなる「耳管解放症」

特徴

普段は閉じたままの状態である「耳管」が開いたままになってしまう疾患です。
「スースー」「ゴーゴー」という耳鳴りが聞こえたり、自分の声が響いたり、耳閉感、肩こり、頭痛、鼻づまりなどの症状も伴います。
極端なダイエットで体重が減少したり、脱水症状になることと因果関係があるとされています。

対処法

薬物治療が主ですが、治療法はまだ確立されていません。

聞こえづらさにピンときたら「オリーブの集音器」

オリーブユニオンでは、手に取りやすいスタイリッシュなデザインの集音器を扱っています。
最大の特徴は「聞こえのセルフ調整ができる」という点で、音を聞きたいシーンに合わせて、好きな時に、納得がいくまで、自分で調整を行うことが可能です。

聞こえづらさを放っておくと、将来的な難聴や認知症のリスクを高めます。
会話が聞き取りづらいことや、テレビやラジオの声が聞き取りづらいと感じることがあれば、音楽用イヤホンとしても使える、機能が充実したオリーブの集音器がおすすめです。

まとめ

風邪を引くと中耳炎になりやすいものですが、慢性化すると症状の悪化を招きやすく、難聴や耳鳴りなども引き起こす可能性があります。
中耳炎は子どもだけではなく幅広い方が発症しうる病気で、受診を後回しにせず早期に治療をスタートさせることが大切です。

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