補聴器と集音器
更新日:2023.12.27
耳あな型補聴器とは?種類別の特徴と、メリット・デメリットを紹介
耳あな型の補聴器は、補聴器の中でも定番であり、聞こえに不安のある多くの方に用いられています。
その中でも大きさや特徴は種類によって異なり、補聴器を作るかどうか迷った時は自分に合うものを選ぶ必要があります。
ここでは、耳あな型補聴器の種類や特徴、メリット・デメリットをご紹介します。
目次
耳あな型補聴器とは?
耳あな型補聴器は、人それぞれ耳のあなの型をとって作る、オーダーメイドの補聴器です。
耳のあなに入れて使うため、メガネをかけている人でも邪魔にならないという特徴があります。
そのほか、電話をよくかける方にも便利なタイプです。
耳あな型補聴器の種類と特徴
耳あな型の補聴器には、いくつかの種類があります。
耳のあなにすっぽり入る小さくて目立たないものから、耳のあなのくぼみの部分を広く覆うものまであり、聴力のレベルによって適したものを選ぶのが一般的です。
聴力のレベルは、どのくらい難聴なのかを示す指標のようなものであり、軽度から重度まで4つの段階で表されます。
・軽度(聴力レベル25dB以上40dB未満)
・中度(聴力レベル40dB以上70dB未満)
・高度(聴力レベル70dB以上90dB未満)
・重度(聴力レベル90dB以上)
補聴器を選ぶ際は、聴力レベルに適したものを選ぶこととなりますが、補聴器のメーカーによって適応聴力の内容が異なることもあります。
これからご紹介する耳あな型補聴器は、それぞれ適応聴力の目安がありますが、メーカーによってはこの限りではありません。
実際に検討される時に確認されることをおすすめします。
参照:聞こえのしくみと補聴器|一般社団法人日本補聴器販売店協会https://www.jhida.org/hochouki/system.php
種類1:IIC
耳あな型補聴器のなかで、最小サイズとなります。
前から見ても、横から見ても、補聴器を使用していることが分かりにくいほど小さい点が特徴です。
軽度、もしくは中度の聴力レベルの方に適しています。
種類2:CIC
こちらも、耳あな型の補聴器の中でも小型の部類に入るタイプです。
補聴器をしていることに気づかれにくいサイズですが、IICに比べると少しだけ大きめで、取り出しやすくなっています。
軽度、もしくは中度の聴力レベルの方に適しています。
種類3:カナル
耳あな型の補聴器の定番とも言えるタイプです。
これまでご紹介してきたものよりも、一回り大きなサイズとなりますが、そのぶん使用する電池も大きくなり、電池交換までの期間が長くなるというメリットもあります。
取り外しがしやすいため、手を使ったこまかい作業が苦手な方でも扱いやすくなっています。
軽度、中度、高度の聴力レベルの方に適しています。
種類4:ハーフサイズ
カナルよりももう一回り大きいタイプです。
こちらも、電池が大きくて長持ちしやすく、取り外しがしやすいという点が特徴です。
聴力レベルが中度の方や高度の方に適しています。
種類5:フルサイズ
耳あな型の補聴器の中で、もっとも難聴のレベルが高い人にも使いやすいタイプです。
サイズは他のものに比べると大きめですが、前から見ただけでは気づかれることも少なく、目立ちません。
大きな電池に対応している製品も多く、電池の交換頻度が少なくなりやすい点もメリットです。
軽度から重度まで、幅広い聴力レベルの方に適しています。
耳あな型補聴器のメリット
耳あな型補聴器の大きなメリットは、補聴器を使っていても気づかれにくく、メガネやマスク、帽子などを使っても邪魔にならないことです。
また、それぞれの使用者の耳の形に合わせてオーダーメイドで作るため、落ちにくいことも魅力です。
特に小さなタイプは、前からだけでなく横から見ても目立たず、おしゃれを気にかける方や補聴器の使用に抵抗のある方も身に付けやすくなっています。
耳あな型の場合、補聴器のマイクは耳の中に位置することとなります。
そのため、髪の毛などによるノイズの影響を受けにくく、快適な聞こえにつながる点もメリットです。
耳あな型補聴器のデメリット
補聴器の使用に慣れていないうちは、違和感やストレスを感じる可能性があります。
また、他の形の補聴器に比べると、音がこもって聞こえたり、食事時の咀嚼音が気になったりする可能性もデメリットと言えるでしょう。
さらに、人によっては耳の形が耳あな型の補聴器に適しておらず、製作自体が難しいと判断されることもあるようです。
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難聴の原因が分からない場合は、まずは専門医に受診をして治療の必要な状態かどうかの確認やアドバイスをもらいましょう。
そのうえで、「もう少しだけ聞こえやすくなるとラクだな」「補聴器に抵抗があるから、まずは集音器を試してみたいな」という方などに、手に取りやすい製品です。
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まとめ
補聴器にはいくつかの種類があります。
今回は、耳あな型の補聴器に焦点をあてて、解説しました。耳あな型の補聴器は、オーダーメイドによって作られるため、一人ひとりの耳の形に合うものが作れます。
難聴のレベルによって適したものは異なるため、まずは専門医の診察を受けて聞こえの状態を確認してみましょう。