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耳鳴りと難聴

更新日:2024.06.28

耳鳴りとは?低音・高音など症状別に考えられる病気とその症状を解説

耳鳴りとは?低音・高音など症状別に考えられる病気とその症状を解説

耳鳴りは、高い音だけでなく、低い音や雑音のような音で起こる場合もあります。
時には、時間が経っても改善せず、受診をしたら思わぬ病気が隠れていたというケースもあるため注意が必要です。
今回は、耳鳴りの症状別に考えられる病気について解説します。

耳鳴りとは?

本当は何も音が鳴っていないのに、自分の耳や頭の中だけで雑音が聞こえる状態のことを「耳鳴り」と呼びます。

飛行機の中や水泳を終えた後などに、一時的に耳鳴りを経験したことがある方は多いでしょう。
これは、鼓膜の奥で行われる気圧の調整がうまく出来ていないことで起こり、多くの場合、時間が経てば自然となくなります。
しかし、耳鳴りの中には、何らかの病気が原因で発生するものもあり、時間がたっても改善しないこともあります。
耳鳴りは、周囲からは分かりにくいものですが、悩んでいる本人にとっては大きなストレスとなるため、病気による耳鳴りに関しては治療を行うことも大切です。

耳鳴りの原因と対処法

耳鳴りは、ストレスや睡眠不足などでも起こる場合があります。
これらは、日常生活を見直すことで改善する可能性もあるため、当てはまる方はよく確認しておきましょう。

原因①ストレスや疲労が溜まっている

ストレスや疲労が溜まると、自律神経を乱しやすくなり、それが原因で耳鳴りにつながることがあります。
一時的なものでおさまることもありますが、耳鳴りがさらにストレスになり、悪循環を招く場合もあります。

ストレスを全て解消することは難しいでしょうが、できるだけ自分にとってのベストなストレス解消法を見つけて実践していきましょう。
例えば、趣味に没頭できる時間をつくる、心地よい程度の運動をする、お風呂でゆっくりリラックスする、気の合う人と話すなど、気分転換できることをすることが、ストレス解消につながるかもしれません。

また、仕事や家事、育児などで疲労がたまっている方は、なるべく規則的な生活を送り休息の時間を十分に確保することが重要です。
仕事とプライベートの時間をしっかり分けて、無理をしすぎないようにしましょう。

原因②睡眠不足

ストレスや疲労に関連することですが、睡眠不足が招く健康への悪影響はとても多いです。
睡眠不足もまた、自律神経を乱す原因となり、耳鳴りにつながる可能性があります。

しっかりと休息できる時間を確保し、できるだけ決まった時間に寝て起きる習慣を身に付けましょう。
また、その質にも着目し、眠る直前までスマホやテレビを見続けることや、カフェイン・アルコールの摂取量などにも気を配りましょう。
疲れすぎない程度の運動や、ほどよい湯加減でのゆっくりとした入浴は、睡眠の質を高めてくれます。

耳鳴りが治らない場合、疑うべき病気とは?【症状別】

もし、いつまで経っても耳鳴りが治らない場合は、生活習慣上の問題だけでなく治療が必要な病気の影響も考えられます。
耳鳴りの音によって、どんな病気が疑われるのか確認していきましょう。

「キーン」「ピー」などの高音

「キーン」や「ピー」など、金属音あるいは電子音のような高い音の耳鳴りがある場合は、主に以下のような病気の影響も考えられます。

突発性難聴

突然、片方の耳が聞こえなくなり、耳鳴りやめまいを伴う病気です。
詳しい原因はまだはっきりとしていませんが、ストレスの影響が大きいと考えられています。
突発性難聴の場合、治療が遅れれば遅れるほど改善する可能性が低くなります。
症状が現れたら、できるだけ早く受診しましょう。

メニエール病

ぐるぐる目が回るようなめまいが起こり、吐き気や嘔吐も伴う病気です。
めまいの前後に耳鳴りや聞こえにくさが生じるのも特徴です。
めまい自体は数時間以内におさまることも多いですが、一度きりではなく何度も症状を繰り返します。

自律神経失調症

ストレスや疲労、睡眠不足などが原因で自律神経の働きが乱れる病気です。
症状は一過性であることも多いですが、たびたび起こりストレスになるようなら治療も検討しましょう。

聴神経腫瘍

良性の脳腫瘍です。
神経を包む細胞にできる脳腫瘍のため、小さいままのものなら経過観察になることもありますが、耳鳴りは時間とともに大きくなる可能性があります。
その他、耳の聞こえにくさやふわふわとしためまいなどが現れることもあります。

音響難聴

コンサート会場やヘッドホンでの大音量の視聴などが原因で、耳の内側にある細胞が障害を起こし、聞こえにくさや耳鳴り、耳の痛みが発生することがあります。

薬剤性難聴

特定の薬の副作用で、耳鳴りやふわふわとしためまいなどが生じることもあります。
薬を飲み始めて早い段階で両耳に症状が出るため、気づきやすいでしょう。

老人性難聴

加齢が原因で、音を感じる細胞が老化し、聞こえが低下したり耳鳴りが生じたりすることもあります。

「ボボボボ」「ゴォー」などの重低音

「ボボボボ」「ゴオー」「ブーン」「ザー」など、ボイラーの音のような重低音の耳鳴りがある場合は、主に以下の病気や状態に当てはまる可能性があります。

メニエール病

先ほどご紹介したメニエール病は、高音の耳鳴りだけでなく重低音の耳鳴りが起きる場合もあります。

急な気圧の変化

天気の変化にともない、気圧が急激に低下すると、重低音の耳鳴りが起こることもあります。

肩や首の凝り、疲労、ストレス

疲労やストレスは、高音の耳鳴りだけでなく重低音の耳鳴りを起こす可能性もあります。
また、肩や首の凝りも耳鳴りにつながる可能性があります。

中耳炎など

中耳炎や耳管狭窄症などを発症すると、低い音の耳鳴りを伴うことがあります。
中耳炎は風邪をきっかけに発症することも珍しくないため、風邪症状だけでなく耳の状態にも注意しましょう。

低音障害型感音難聴

低い音だけ聞こえなくなる難聴です。
低音の耳鳴りを伴うのが特徴で、一度完治したと思ってもストレスや疲労をきっかけにぶり返すことがあります。

「ポコポコ」「コツコツ」などの音

「ポコポコ」「コツコツ」「グググ」などの音は、耳の周りや耳小骨の筋肉のけいれんが考えられます。

「カサカサ」「ゴソゴソ」などの乾いた音

「カサカサ」 や「ゴソゴソ」といった乾いた音が聞こえてくる場合、耳垢や耳に入り込んだ虫の音の可能性があります。

「ドクドク」などの拍動性の音

「ドクドク」「ドコドコ」といった心臓の音のような拍動性の耳鳴りは、脳とつながっている血管の異常を知らせるサインかもしれません。
こうした音は、重大な病気の可能性があり、速やかな受診が必要です。
脳梗塞や脳出血の前兆だったり、脳腫瘍が血管を圧迫している状態だったりするからです。

耳鳴りが気になるときに、病院に行くかどうかの判断基準

もし、耳鳴りが起こった時、受診すべきか迷ったら、以下の基準を参考にしてみてはいかがでしょうか。

一時的な耳鳴りでその後は繰り返さない場合

耳鳴りがすぐにおさまり、その後繰り返していない時は、様子を見ても良い場合も多いです。
気になる方は、念のため受診をすると安心でしょう。

耳鳴り以外の症状を伴い、時間が経ってもよくならない場合

耳の聞こえにくさやめまい、頭痛など、耳鳴り以外の症状も伴う場合は、早めの受診を検討する必要があります。
また、時間がたっても良くならなかったり、頻繁に繰り返して困ったりする場合も、早めに受診をして原因を突き止めましょう。

耳鳴りの検査方法

耳鳴りは、医師が外見から見て判断することができないため、いくつかの検査を行って総合的に診断されることが多いです。
どんな検査があるのかご紹介します。

聴力検査

耳の聞こえ具合や、鼓膜の様子、耳の奥の筋肉の動き方を見ることができます。

耳鳴検査

オージオメーターという機械で、どんな耳鳴りがするのかを調べます。

画像検査

MRIやMRAで脳の状態を調べます。
拍動性の耳鳴りがある場合や、聴神経腫瘍が疑われる場合によく用いられる検査です。

耳鳴りの主な治療方法について

耳鳴りは、即座に抑えることが難しい症状ではありますが、原因となる病気の治療によって改善が期待できます。

薬物療法

原因となる病気が明らかな場合、その病気を治療するための薬が処方されます。
病気の改善にともない、耳鳴りについてもおさまってくる可能性があります。

カウンセリング

耳鳴りがストレスとなり、さらに状態を深刻化させている場合は、カウンセリングで不安感や苦痛の軽減をはかります。
心配ごとを聞いたり、耳鳴りが起こる仕組みを分かりやすく説明したりすることで、ストレスによる悪循環を防ぐ効果も期待できます。

TRT療法

耳鳴りによって生活に強い支障が出ている患者さんや、慢性的に耳鳴りに悩んでいる患者さんに対して行う治療です。
数ヵ月から数年単位で行う治療であり、耳鳴りを完全になくすというよりも他の音を聞くことで意識をそらしていくことを目的とします。

聞こえづらさにピンときたら「オリーブの集音器」

オリーブユニオンでは、手に取りやすいスタイリッシュなデザインの集音器を扱っています。
最大の特徴は「聞こえのセルフ調整ができる」という点で、音を聞きたいシーンに合わせて、好きな時に、納得がいくまで、自分で調整を行うことが可能です。

聞こえづらさを放っておくと、将来的な難聴や認知症のリスクを高めます。
会話が聞き取りづらいことや、テレビやラジオの声が聞き取りづらいと感じることがあれば、音楽用イヤホンとしても使える、機能が充実したオリーブの集音器がおすすめです。

まとめ

耳鳴りには色々な種類があり、その原因もさまざまです。一時的な耳鳴りならさほど心配も要らないかもしれませんが、他の症状を伴ったり繰り返したりするようなら早めの受診がおすすめです。
耳鳴りは、隠れた病気のサインかもしれません。我慢すればなんとかなる、と放置しないことが大切です。

記事全体参照:耳鳴り|海老名こじろう耳鼻咽喉科|海老名駅近くの耳鼻科
https://ebina-kojiro.com/course/c2/

ミミマガジン編集長

大竹 舞

Mai Otake

新潟県出身。保険診療・自由診療の医療機関で接遇・販売を経験したのち、マーケティング部門でオウンドメディアの運用を担当。その際に突発性難聴を発症(現在は完治)。オリーブユニオンに入社後はマーケティング部に所属。自身の難聴経験を活かし、幅広い世代が抱える耳鳴りや難聴の悩みに対して、“わかりやすく、かつ身近な問題として感じてもらえる”をテーマに、ミミマガジンの運用・コラムの執筆にあたる。

大竹 舞

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