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補聴器と集音器

更新日:2024.04.12

補聴器で音楽・曲を楽しむことはできる?

補聴器で音楽・曲を楽しむことはできる?

聞こえに不安が生じると、「音楽も楽しめなくなるのかな」と寂しく思う方もいるでしょう。
補聴器では耳が聞こえにくくなる前と全く同じように音楽を聴くことができるのでしょうか。
今回は、そんな疑問にお答えします。

補聴器で音楽を聞くことはできる?

補聴器は、聞こえにくさを感じる方が聞きたい音をより明瞭に聞くために役立ちます。
しかし、日常にある音は大きさや高さがさまざまで、人が会話をする時の音はその一部分に過ぎません。

音楽は会話で聞き取る音よりもはるかに多様な音が含まれているため、補聴器を使っても聞こえに問題がない人と同じように聞くことが難しいとされています。

なぜ補聴器では音楽を聴けないの?

それでは、なぜ補聴器を使う場合と聞こえやすい耳で聴くのとでは、違いが生じるのでしょうか。
その理由について見てみましょう。

補聴器は会話が優先して作られている

まず、大前提として、補聴器は会話のしやすさを優先してつくられています。
日々進化し続けている補聴器は、ひと昔前のものと比べてより人の声が聞き取りやすくなっており、さらに不快に感じる音をできるだけ小さく抑えるような機能も搭載されているものが多いです。

例えば、雑音を抑制する機能、突発的な音を小さくする機能、補聴器のハウリングによるピーピー音を抑制する機能、騒がしい場所でも会話している人の声を認識しやすくする機能などがあります。

しかし、音楽の場合、静かな音から突然大きな音に変わったり、数えきれないほどの楽器が使われていたりすることが珍しくありません。
補聴器で聴くと、こうした音楽の意図的に用いられた表現や楽器の音色などが、「会話の妨げになる」と認識され、耳に届きにくいのです。

人の可聴領域と各楽器の音域の違い

人が聞こえない音まで犬や猫などは聞こえる、といった話を聞いたことがある方は多いでしょう。
これは、人間が聞いている音以外にも、実はさまざまな音が存在していることを意味します。

音の大きさはdB(デシベル)で表し、基本的に日常生活で聞こえてくる音量は0dB~120dBの範囲です。120dBはうるさいバイクのエンジンや飛行機のエンジンの近くに該当する大きさであり、実際はこれよりも大きな音を聞くことも可能ですが日常生活でそのような音に触れることはまずありません。

そして、音の高さはHz(ヘルツ)で表すことができます。
私たちが聞こえる音の高さの範囲は20Hz~20,000Hzであり、この音の高さ範囲を「可聴帯域」と呼びます。
ただ、音程が認識できる範囲はもっと狭く、30Hz~4,000Hz程度だと言われています。

多くの楽器は、基本的には人が聞こえる範囲の音域で奏でられるように作られています。
しかし、ピアノの一部の音域が聞こえにくいなど、実際は楽器が奏でる可能性のある音のすべてを聞き取ることは難しいのです。
さらに、音は、複数の周波数で構成されています。
複数の周波数が振動することで、楽器の音は響きや独特の音色を形成しています。
その中には、人が聞き取れない周波数も含まれており、たとえ聞こえに不安がない人でも、すべての音域が聞こえているわけではありません。

参照:
騒音性難聴による生活の質と労働生産性の低下を防ぐ予防から発症後まで俯瞰したデータ収集と現場の支援に関する研究|令和元年度 総括研究報告書|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/content/000715033.pdf
4-2-3 聴覚|JEMIMA 一般社団法人 日本電気計測器工業会https://www.jemima.or.jp/tech/4-02-03.html
祝!FE108sol 再販 人間の可聴帯とピアノ|大牟田市の耳鼻咽喉科なら立石医院
https://www.tateishi-ent-cl.com/2023/12/27/1128/

音楽をよりクリアに聴く方法はある?

先ほどもご紹介したように、補聴器は会話をスムーズに行うことを主な目的として製作されています。
そのため、高い周波数の音のある音楽や、特定の和音が続くようなメロディは雑音として処理されることもあり、補聴器からは聞こえにくくなる可能性があります。

しかし、だからといって補聴器で音楽を楽しめないわけではありません。
音楽を聴くために補聴器側のプログラムを切り替えると、補聴器の処理のしかたが変わり、できるだけ原音が保たれた状態で聴くこともできます。

このような「音楽モード」への切り替えの処理方法は、補聴器メーカーによって違いがあり、コンサート等の会場で音楽を楽しみたい場合とイヤホンでスマホ等から音楽を流して楽しむ場合とでは、適した補聴器も変わる可能性があります。

関連記事:補聴器に負けない性能の良い集音器を徹底比較!

聞こえづらさにピンときたら「オリーブの集音器」

オリーブユニオンでは、手に取りやすいスタイリッシュなデザインの集音器を扱っています。
最大の特徴は「聞こえのセルフ調整ができる」という点で、音を聞きたいシーンに合わせて、好きな時に、納得がいくまで、自分で調整を行うことが可能です。

聞こえづらさを放っておくと、将来的な難聴や認知症のリスクを高めます。
会話が聞き取りづらいことや、テレビやラジオの声が聞き取りづらいと感じることがあれば、音楽用イヤホンとしても使える、機能が充実したオリーブの集音器がおすすめです。

関連記事:【2023年10月】補聴器おすすめランキング10選!選び方も解説!

まとめ

補聴器は、基本的に人との会話に焦点を当てて作られています。
楽器の持つ音域や周波数は声や日常生活で耳にすることの多い音とは違う部分もあるため、そのすべてを捕らえることは難しいことがわかりました。
しかし、音楽を楽しむための機能が搭載されている補聴器なら、本来ならば補聴器がカットしてしまう音も拾い、聞こえやすいよう変換してくれ、原音に近い状態で楽しむことも可能です。
聞こえに不安があっても音楽を楽しみたいという方は、ぜひ機能面にも目を向けて選んでみてはいかがでしょうか。

ミミマガジン編集長

大竹 舞

Mai Otake

新潟県出身。保険診療・自由診療の医療機関で接遇・販売を経験したのち、マーケティング部門でオウンドメディアの運用を担当。その際に突発性難聴を発症(現在は完治)。オリーブユニオンに入社後はマーケティング部に所属。自身の難聴経験を活かし、幅広い世代が抱える耳鳴りや難聴の悩みに対して、“わかりやすく、かつ身近な問題として感じてもらえる”をテーマに、ミミマガジンの運用・コラムの執筆にあたる。

大竹 舞

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