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補聴器と集音器

更新日:2023.11.15

機能豊富で値段が安いおすすめ補聴器4選!高い補聴器との違いや特徴を解説

機能豊富で値段が安いおすすめ補聴器4選!高い補聴器との違いや特徴を解説

最近耳が聞こえなくなってきているけど補聴器は高くて買えない…そのような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?
今回は、お手頃な値段で買うことのできる補聴器を比較します。

補聴器の値段相場

補聴器の値段は製品によって大きく異なります。
5万円ほどで買えるものもあれば、50万円以上するものもあります。一般的に、補聴器1台(片耳)の値段は下記のようだと言われています。

手頃帯 片耳10万円以下
普及帯 片耳10~20万円
高級帯 片耳20~30万円
超高級帯 片耳30万円以上

補聴器の代表的な型には、耳あな型、耳かけ型、ポケット型がありますが、どの型であるかによって値段が変わります。
また、聞こえの質や使いやすさ、壊れやすさなどによっても値段が変わります。

関連記事:補聴器の値段/価格相場・種類別の特徴を紹介

補聴器は安くていくらくらい?

補聴器は安いものだと、通販などで5,000円程度のものから販売されています。
ただし、このような相場から大きく外れているような価格の製品には注意すべき点もあります。

「補聴器」として販売できるのは、医療機器として厚生労働省から認可が下りているものに限られます。
つまり、数千円で売られている製品は、本当は補聴器ではなく、「集音器」や「助聴器」である場合も多いのです。

このような点を踏まえると、本当の意味での「補聴器」としての安い価格は、片耳3万円〜5万円と思っていただけると良いかと思います。

補聴器と集音器の違いは?

先ほども少しお伝えしましたが、補聴器と集音器(または助聴器)の違いは厚生労働省から補聴器としての認可が降りているかどうかと言う点にあります。

補聴器は基本的には医師によって適切な検査と診断をもとに使用を勧められるものです。
そのため、聴力の状態や変化に合わせた細やかな調整ができるのも大きな特徴で、補聴器にはさまざまな性能が搭載されています。
このさまざまな機能によって集音器に比べると価格帯が高額になっており、補聴器と集音器の違いは価格差にもあると言えます。

また、集音器より補聴器の方がより難聴度が高い人にも適用できる場合が多く、聞こえの状態を最適に近づけることができるのが補聴器だと考えて良いでしょう。

関連記事:集音器と補聴器の違いとは?

補聴器が高価格な理由

補聴器の値段が高いのには主に2つの理由があります。

1. 高度な小型機器

1つ目の理由は、補聴器が非常に高度な小型機器だからです。
補聴器のしくみは、マイクで音を集め、集めた音を増幅・加工し、スピーカーから音を出すといったものです。
その機能はすべて、小さな本体の中へ詰め込まれています。

言うならば、マイクとスピーカーがついた小型コンピューターのようなものなのです。
そのような高性能な機器を作るには高い技術が必要になるため、値段が高くなってしまうのです。

2. アフターケア

2つ目の理由は、アフターケアの価格も含まれているからです。
補聴器は、一度買えば終わりといったものではありません。
時間が経つにつれて、聞こえ具合や耳の形は変化するため、定期的に補聴器の調整をする必要があります。
この調整費用も価格に含まれることで、値段が高くなってしまうのです。

高い補聴器と安い補聴器の違いとは?

補聴器は一概に高い方が良い、というわけではありませんが、価格が高い補聴器の方が一般的には高音質である(聞こえ方が良い)と言われています。

これにはいくつかわけがあり、例えば「音を細かく分割して滑らかに聞こえるようにする機能」や、「雑音を抑えて目の前の音にフォーカスを当てる機能」などが補聴器の聞こえ方をよくする主な機能になります。
安い補聴器にはこのような機能は搭載されておらず、また、搭載されていたとしても性能が低い場合がほとんどです。

ただ、始めにお伝えしたように、補聴器は高ければ高いほど良いかというとそうではありません。
なぜなら、補聴器を選ぶときに最も重要なのは「聞こえ方が心地いいか」だからです。
好みの聞こえ方は人によって異なるため、高い補聴器よりも安い補聴器の方が自分にとっては使いやすい、と感じるケースも十分にあるのです。

価格は高ければいいわけではない

値段が高い補聴器には様々な機能が搭載されています。
そのため、値段が高い方が性能が良く、できることが増えることは事実です。

しかし、誰もが高性能な補聴器が必要なわけではありません。
例えば、家の中にいることがほとんどなのに、騒がしい場所でも音が聞き取れる補聴器をつけても仕方ないですよね。

大事なのは、高性能な補聴器をつけることではなく、目的に合った補聴器をつけることです。
自身のつける目的や用途を考慮した上で、納得のゆく補聴器を購入するようにしましょう。

補聴器にまつわる用語

<耳あな型>

耳の穴に収まるタイプの補聴器のことで、耳に入れ込むようにして使用します。
耳の穴にすっぽりと収まる目立たないタイプのものから、耳の外にはみ出るイヤホンのようなタイプのものまで様々な形のものがあります。

全ての形状の中で最も小型で軽量、そして目立ちづらいタイプで、最近ではデザイン性が高い製品も多く販売されているため人気を集めています。

つけていても補聴器には見えないようなスタイリッシュな耳あな型補聴器も多くなっていて、デザイン面を気にされる方や、若い世代の方に選ばれているケースが多いようです。

<耳かけ型>

耳にかけるタイプの補聴器のことで、耳に入れる部分おパーツと耳の裏に固定する部分のパーツがコードのようなもので繋がっていて、耳に引っ掛けるようにして使用します。

耳あな型よりも比較的大きいですが、最近では目立ちづらい製品も増えていて、小型化が進んでいます。
補聴器の出荷台数では最も多いタイプで、販売されている製品数も最も多く、さまざまな種類、カラーから選ぶことができます。

比較的高い出力ができると言われているため、難聴度が高い方や、音の出力が大きい製品がいいと言う方に選ばれているケースが多いようです。

<ポケット型>

本体をポケットに入れ、コードの先にあるイヤホンを耳に入れて使用します。

<チャンネル数>

音を何分割にして処理しているかを表す数値です。一般的には数値が高いほどなめらかに聞こえます。

<最大音響利得>

どれだけ音を増幅させられるかを表す数値です。数値が高いほどより高い難聴度の人にも対応できます。

関連記事:補聴器の値段/価格相場・種類別の特徴を紹介
関連記事:補聴器の選び方をポイントや種類、聞こえ方などから解説!

おすすめの補聴器紹介

リオネットクラッセ(リオネット)

まず最初に紹介するのは、リオネットの製品の中でもお手頃な価格で販売されているリオネットクラッセです。
この製品は全体的にとてもバランスの良いものとなっています。

・耳あな型&耳かけ型
・9.8~14.8万円(片耳)
・チャンネル数:2 ch
・最大音響利得:+38~61 dB

■高い音質
本製品には、騒音やハウリング、衝撃音を低減する機能が備わっています。
また、出力制限装置も備わっており、音が大きすぎて耳が痛くなることもありません。
耳への負担を減らし、ちょうどよい聞こえ具合を実現してくれる製品です。

■耳へのフィット感
リオネットは製品に関わらず耳へのフィット感を重視しています。
耳あな型補聴器の一部はオーダーメイドとなっており、自身の耳の形に合ったものを身につけることができます。
また、耳かけ型補聴器はリオネット独自の形をしており、耳への負担を減らす作りとなっています。

高い音質と耳へのフィット感を重視するのであれば、リオネットクラッセが良いでしょう。

リサウンド・キー(リサウンド)

次に紹介するのは、リサウンドが開発しているリサウンド・キーです。
この製品もまた、とてもバランスの良いものとなっています。

・耳あな型&耳かけ型
・8~14.26万円(片耳)
・チャンネル数:6~12 ch
・最大音響利得:+37~67 dB

■良い聞き取り
本製品は日常の中での会話や音を、自然に耳へ届けることを重視しています。
また、雑音を抑制する機能も備えており、多少騒がしい場所でも音がはっきりと聞こえます。
低価格ながらも音の聞き取りにこだわっている、リサウンドおすすめの製品です。

■便利な機能
本製品は遠隔サポートが受けられることも大きな特徴です。
スマートフォンを通じ、わざわざ専門店へ行かなくても遠隔で音の調整をしてくれます。
また、一部の製品は充電式であるため、寝ている間に充電器に置いておくだけで毎日快適に使えます。

良い聞き取りと便利さを重視するのであれば、リサウンド・キーが良いでしょう。

Prompt (シグニア)

次に紹介するのは非常に低価格で販売されているシグニアのPromptシリーズです。
低価格なのに基本性能が揃っているコスパが大変良い製品です。

・耳かけ型のみ
・5万円(片耳)
・チャンネル数:8 ch
・最大音響利得:+42~64 dB

■基本性能
本製品は騒音やハウリング抑制、音の自動調整機能を備えており、良い聞こえを実現してくれます。
使いやすさにも特徴があり、音量の不用意な変更を防ぐキーロックや簡単な電池交換機能がついています。
さらに、水による故障を防ぐ仕様になっており、補聴器に必要な基本性能をほとんど押さえていると言っていいでしょう。

■とにかく低価格
やはり、本製品の最大のポイントは値段が安いところです。
品質に信頼のある大手メーカーが作っており、かつ基本性能が揃っている補聴器となると、本製品より安いものはありません。

最低限の基本性能を揃えている補聴器の中で最も安いものを選ぶのであれば、Promptが良いでしょう。

HD-70(リオネット)

最後に紹介するのは、旧来型のポケット型補聴器であるリオネットの製品です。
この製品はこれまで紹介してきた製品より、さらに値段を落とすことができます。

・ポケット型
・4.5万円(片耳)
・チャンネル数:ー
・最大音響利得:+49 dB


■最低限の聞こえ
本製品には、クリアな音質を届けたり雑音を抑制するなど、補聴器を買う上で最低限の聞こえを提供してくれるものとなっています。
大きな音もある程度は抑制してくれます。家の中など静かな環境で使用するのに適している製品です。

長い電池寿命
他の製品の電池寿命が約50~400時間な中、本製品の電池寿命は約1400時間となっています。
そのため、電池を買い換える手間やお金を大幅に押さえられるものになっています。また、本体が大きい分、操作が簡単であるのも特徴のひとつです。

とにかく安さを重視するのであれば、HD−70が良いでしょう。

まとめ

補聴器はとても高いイメージが合ったかもしれませんが、これまで紹介してきたように、基本性能を押さえている値段の安い補聴器もあります。
コスパが良いという点では非常に優れているでしょう。

しかし、安い補聴器は高い補聴器に比べて、どうしても性能面で劣ります。
家の中など静かな環境では良いかもしれませんが、職場や街中、公共交通機関内ではあまり聞こえが良くないのも事実です。
また、電池式の製品が多いため、電池の買い替えに余分にお金がかかってしまいます。
デザイン性が高くないという欠点も忘れてはなりません。

値段だけで決めるのではなく、補聴器をつける目的や用途とも照らし合わせて、性能やデザインも考慮した製品を購入することをおすすめします。

ミミマガジン編集長

大竹 舞

Mai Otake

新潟県出身。保険診療・自由診療の医療機関で接遇・販売を経験したのち、マーケティング部門でオウンドメディアの運用を担当。その際に突発性難聴を発症(現在は完治)。オリーブユニオンに入社後はマーケティング部に所属。自身の難聴経験を活かし、幅広い世代が抱える耳鳴りや難聴の悩みに対して、“わかりやすく、かつ身近な問題として感じてもらえる”をテーマに、ミミマガジンの運用・コラムの執筆にあたる。

大竹 舞

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